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米軍機が訓練中不具合 片側プロペラ停止で着陸、厚木基地

社会 | 神奈川新聞 | 2017年9月19日(火) 02:00

片側のプロペラが停止した状態で飛行するE2D=5日午後2時51分ごろ、大和市
片側のプロペラが停止した状態で飛行するE2D=5日午後2時51分ごろ、大和市

 米海軍厚木基地(大和、綾瀬市)で5年ぶりに行われた陸上空母離着陸訓練(FCLP)の通告期間中の5日、米空母艦載機のE2D早期警戒機がエンジンに不具合を起こし、片側のプロペラが停止した状態で厚木基地(大和、綾瀬市)周辺を飛行し、滑走路に着陸していたことが18日、分かった。米側はトラブルでパイロットが片側のエンジンを停止させたと説明。民間機の場合は「重大インシデント」認定の可能性もある。日米地位協定に基づく特例法で米軍機は報告義務を定めた航空法の条文適用が除外され、今回の事態は国土交通省に報告されていない。

 E2Dは機体上部に円盤状の高性能レーダーを備え、二つのプロペラで飛行し、警戒監視を担う。厚木基地周辺上空を旋回し、着陸体勢に入っていた5日午後2時51分時点で右側のプロペラが止まり、そのまま着陸していた。

 厚木基地は神奈川新聞社の取材に「片方のエンジンの様子が不規則なことに気付いた」ため、パイロットが片側のエンジンを切ったと説明。「安全手順に従ってもう一方のエンジンのみで着陸した。一つのプロペラで着陸することは可能」と回答した。

 また、「パイロットや一般の人々に危険はなかった。緊急着陸、予防着陸に該当するようなものではない」とした。

 厚木基地は(1)当該機が過去にも同様の事態を起こしていたか(2)片側のプロペラが止まった状態でどのくらいの時間飛行していたのか(3)通常訓練での飛行だったのか-などの質問に回答しなかった。

 米軍機は事故や機体トラブルなどの報告義務を定めた航空法の条文適用が除外される。エンジンが破損した民間機のケースでは、破片がエンジンの本体を貫通した場合に限り、大きな事故につながる可能性がある「重大インシデント」に認定される。国交省には米側から今回の事態についての報告は入っていない。

 FCLPは空母艦載機のパイロットが洋上運用を行うために課せられた訓練で、滑走路に着陸後すぐに離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を繰り返す。米側は1日から6日までの実施を通告し、5日午後0時19分に終了。約2時間半後に、今回のエンジンの不具合が確認されていた。

 
 

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