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オスプレイ、横須賀に飛来 基地展示控え下見か

社会 | 神奈川新聞 | 2019年7月31日(水) 05:00

横浜ノースドックを離陸するCV22オスプレイ。展示されるものと同機種とみられる=2018年4月15日
横浜ノースドックを離陸するCV22オスプレイ。展示されるものと同機種とみられる=2018年4月15日

 米海軍横須賀基地(横須賀市)に30日夕、米軍の輸送機オスプレイ1機が飛来していたことが分かった。横須賀市に目撃情報が寄せられ、防衛省南関東防衛局が米軍側に確認。日本側に事前連絡はなかった。米海軍は同日、8月3日に同基地で開かれる基地開放イベントで「オスプレイを展示する可能性がある」と同局に回答しており、専門家は「展示に向けた下見ではないか」と指摘する。

 市や県によると、オスプレイは同日午後4時39分に同基地に着陸し、午後5時5分に離陸した。機種や目的は不明。同基地への飛来は2016年5月以来、約3年2カ月ぶり。

 展示を巡っては、神奈川新聞社が30日付で、基地開放イベント「ヨコスカ・フレンドシップデー」に米軍横田基地(東京都福生市など)に配備されているCV22オスプレイ1機が展示されると報道。これを受け、市から問い合わせを受けた同局が事実確認をしたところ、米海軍は「同基地内で、CV22を展示する可能性がある」と回答したという。

 このため、市は同基地に対し、展示する場合は安全な運行をするよう要請。県も▽安全対策に万全を期す▽飛行する場合は住宅密集地域上空を避ける▽必要最小限の運用とし、県内の他の基地に立ち寄らない▽適宜、適切な情報提供を行う-ことを口頭で同局に要望した。

 市基地対策課はオスプレイについて「改善を重ね、現在では一定の安全性は確保されていると考えている」とし、展示の意図については「一般公開することで、安全性を理解してもらう狙いがあるのでは」とした。

 米軍輸送機オスプレイの横須賀基地への飛来を日本側に事前連絡しなかった米軍側の対応について、軍事評論家の前田哲男さんは「事実先行は軍らしいやり方。『良き隣人』と言うならば、事前連絡が筋であり、地域への責務だ」と疑問視した。飛来の目的については、8月3日の基地開放イベントでの展示を前に「地形や飛行スポットを熟知するために立ち寄ったのではないか」との見方を示した。

 展示予定のCV22は空軍仕様で、対テロ作戦などを担う特殊作戦部隊の運搬に用いられる機種。前田さんは一般向けの展示には違和感があるとした上で、「横田基地に配備されており、首都圏全体を日常的に飛行するようになるため、市民に慣れさせる狙いがあるのだろう」と指摘した。


 
 

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