
大雨や台風シーズンを前に、小田原市は29日、初となる「いっせい総合防災訓練」を市内各地で行った。市の訓練は昨年まで年3回行われていたが、あらゆる災害に対し、より総合的、実践的に対応する訓練とするため一本化。市、市消防本部、自治会、小田原署、陸上自衛隊など約1万人が参加し、初動態勢から連携方法まで幅広く確認した。
市ではこれまで、5月に消防団中心の水防訓練、8月に市消防本部などによる総合防災訓練、10月に住民参加の地震対策訓練が行われていた。本年度からはこれらを一つにまとめ、水防と地震対策を隔年でテーマとする全市的な訓練にあらためた。今回は水防がテーマで、全市的な水防訓練も初めて。
訓練は、県西部で未明から酒匂川流域の想定最大規模となる1日当たり530ミリを超える雨が降り続け、時間を追うごとに市内各地で河川が氾濫(はんらん)、土砂崩れなどの被害が発生していると想定。より現実的な設定とするため、各会場は異なった時間軸での訓練となった。