平塚市内有数の桜の名所・渋田川で桜を植え、環境保全に取り組む地域住民らの20年以上にわたる活動が一冊の冊子にまとまった。「渋田川 桜堤のあゆみ」と題し、今年4月に20回の節目を迎えた「渋田川桜まつり」の軌跡をたどることができる。
かつて雑草が生い茂り、不法投棄も多かった河川敷沿いに真土地区の住民らが1994年、ソメイヨシノ約100本を植え始めたのがきっかけ。96年には住民らによる「21渋田川プロムナードプラン推進協議会」を発足し、植樹と定期的な雑草刈りを続けてきた。
現在は約7キロにわたって約500本の桜が咲き乱れる名所に。2000年に始まった「桜まつり」は地元の風物詩として多くの花見客でにぎわうようになった。
冊子は同推進協議会が500部を発行し、市内の図書館や地域の小中学校に配布。A4判60ページで、これまでの清掃活動の様子や桜まつりのにぎわいを写真とともに振り返ることができる。同協議会の山木正副会長は「地域の人の輪によって生まれた桜並木を将来に引き継いでいきたい」と話している。