川崎市幸区の夢見ケ崎動物公園内にある慰霊塔前で15日、戦没者追悼行事が行われた。雨が降る中、市内の遺族ら約30人が参列し、第2次世界大戦で犠牲となった故人の冥福を祈った。
七つの区の遺族会でつくる市遺族連合会(2月現在の会員数1187人)の主催。代表して市遺族連合会のメンバー(80)は「次の世代に二度と戦争を繰り返させないためにも、戦争を伝えていくためにも、慰霊を続けていくことがわれわれ遺族の務めと思う。今後も体に気を付けて続けていきましょう」とあいさつした。
その後、東京都千代田区の日本武道館で始まった政府主催の全国戦没者追悼式のラジオ放送に合わせ、1分間の黙とうをささげた。各区の遺族会の代表者は献花台に菊の花を手向けた。
慰霊塔は1960年に除幕式が行われ、先の大戦で亡くなった市内関係の戦没者と戦災死者の8167柱が祭られている。行事の終了後、高さ17メートルの塔の裏側にある奉安室が開放され、遺族らは戦災死者名簿を手に取って見ていた。