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詐欺被害「ゼロ」継続中 相模原・田名地区防犯協会

社会 | 神奈川新聞 | 2019年5月13日(月) 05:00

特殊詐欺などへの警戒メッセージを発信する田名地区防犯協会の青パト=相模原市中央区田名
特殊詐欺などへの警戒メッセージを発信する田名地区防犯協会の青パト=相模原市中央区田名

 特殊詐欺の不審電話がかかってきた地域へ即座に防犯車両を走らせ、住民に直接注意を促す-。そんな地道な活動を、相模原市中央区の田名地区防犯協会が続けている。昨年は悲願だった地区内の「被害ゼロ」を達成し、以降も発生は確認されていない。県警は「同様の取り組みは珍しく、モデルケースとして広まってほしい」と期待を寄せる。

 「こちらは田名地区防犯協会です」

 4月中旬、田んぼが点在する住宅街にスピーカーの音声が響いた。青の回転灯を光らせた小型車「青パト」が、細い路地をゆっくりと進む。「高齢者が聞き取りやすいよう、時速は20キロほどに抑えています」。ハンドルを握る山田隆一さん(75)が説明する。

 大谷靖臣会長(74)によると、会は年末年始と大型連休を除いて毎日、3時間前後をかけて地区内を巡回している。60~80代のメンバー約150人が当番を組み、空き巣や痴漢、通学路の不審者事案などへの警戒も呼び掛ける。

 数年前に本格的な特殊詐欺対策に乗り出し、不審電話の情報を把握した相模原署から、発生場所や通話内容が素早く大谷会長に伝わる仕組みを整えた。現地に急行した青パトが「振り込め詐欺の電話がかかってきています」と繰り返し知らせ、被害を防いでいる。

 年間数十万円に上る青パトの維持費やガソリン代は、自治会で所有する土地の賃貸料などで捻出している。メンバーは手弁当だが、「自分たちが暮らす地域の犯罪を1件でも減らしたいという思いでやっている」と大谷会長は話す。

 署によると、田名地区での特殊詐欺被害は2017年に5件、約1900万円あったものの、同年12月を最後に1年以上「ゼロ」が続いている。18年は県内全体の被害が過去最悪だったことから、県警は「一定の成果が上がっている」とみる。

 「それでも気が抜けない」と大谷会長。今年に入ってからも、地区内の銀行で400万円を引き出そうとした高齢女性が、行員の声掛けで特殊詐欺と気付いた事例があった。「田名は高齢者が多く予断を許さない」と表情を引き締める。

 県警によると、現金やキャッシュカードを手渡しでだまし取る詐欺グループは、特定の地域に集中して電話をかける傾向がある。周辺で待機する被害品の受け取り役が、電話から間を置かずに被害者宅へ向かい、短時間で犯行を完遂する狙いがあるとみられる。

 県内には昨年末現在、468の青パト団体があるが、人員や時間の制約があり、巡回実施の頻度にはばらつきがあるという。大谷会長は「できることから共有して輪を広げ、特殊詐欺をなくしたい」と力を込めた。

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