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浸水、川崎で最大5メートル 県が高潮対策、警戒水位設定

社会 | 神奈川新聞 | 2019年4月19日(金) 19:51

 東京湾で大型台風の通過時などに予想される最大級の高潮の対策を検討していた県は19日、川崎、横浜、横須賀、三浦市の沿岸部計68.6平方キロを「高潮浸水想定区域」に指定、住民らの避難の目安となる「高潮特別警戒水位」を全国で初めて設定した。多摩川河口などで警戒水位に達した場合は、新たに「高潮氾濫危険情報」を発表。沿岸4市と協力し、堅固な建物の上階に逃れるなどの安全確保を住民に呼び掛ける。


東京湾の高潮浸水想定区域
東京湾の高潮浸水想定区域

 一連の取り組みは2015年に改正された水防法に基づく。高潮についても津波や河川の洪水と同様に避難対策を強化し、住民らの命を守る狙いがある。県は昨年8月、中心気圧が極めて低い台風通過時の高潮浸水範囲の試算概要を公表したが、その後さらに詳しく影響を見極め、浸水想定区域を確定した。

 地域別で浸水区域が最も広いのは、川崎市川崎区の27.0平方キロ。横浜市鶴見区13.5平方キロ、川崎市幸区7.4平方キロと続き、高潮の特性や地形的な要因から湾奥部で影響が深刻化する傾向が示された。川崎市は3区、横浜市は9区で浸水が予想された。

 浸水の深さが最大の地点(地下部分を除く)は、川崎市がJR川崎駅北口(幸区)の約5メートル。横浜市は相鉄線平沼橋駅周辺(西区)で約3.5メートル、横須賀市がJR久里浜駅付近の約2.5メートル、三浦市は三浦海岸の砂浜で約1メートルとなった。深さ50センチ以上の浸水が継続するのはおおむね12時間以内だが、川崎市内では24時間以上も浸水が解消しないエリアがある。沿岸各市は今後、こうした予測結果と避難場所などを盛り込んだハザードマップを作成する。

 今回の区域指定と合わせて県が運用を開始した「高潮氾濫危険情報」は基本的に、台風接近前に横浜地方気象台が出す高潮警報の後に発表される。4市の沿岸部を12区域に分けて定めた特別警戒水位(平均海面から1.40メートル~3.05メートル)に実際の潮位が達した場合、各市や報道機関を通じて住民らに避難行動を促す。

 高潮氾濫危険情報時の対応について、県砂防海岸課は「避難勧告の発令段階より風雨が強く危険な状況と考えられるため、避難所などへ移動するのではなく、屋内のなるべく高い所で安全を確保してもらいたい」と強調。警戒水位に達したかどうかは、多摩川、鶴見川の両河口、横浜市神奈川区と横須賀市の沿岸部で行われている潮位観測のデータから判断する。

 県は相模湾についても、19年度末をめどに同様の対策を講じる方針だ。


高潮 台風や発達した低気圧が通過する際に海面が上昇する現象。気圧の低下による海面の「吸い上げ」と、海岸に吹き付ける強風による「吹き寄せ」が重なると、影響が大きくなる。1959年の伊勢湾台風で5千人以上が犠牲になり、昨年9月の台風21号では関西空港が浸水した。神奈川県内では2017年の台風21号の際、藤沢市江の島や三浦市城ケ島などで被害が出た。今回の浸水想定区域図は県のウェブサイトなどで確認できる。

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