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平和な時代、さらに続いて 新元号へ願い、膨らむ期待

社会 | 神奈川新聞 | 2019年4月2日(火) 11:43

 平和のバトン、さらにつないで-。新元号が決定した1日、人々は「令和」の二文字にそれぞれの思いを重ねた。去りゆく「平成」は災いが多発。「昭和」は戦争が苦難を招いた。来し方を振り返り、穏やかで暮らしやすい時代の到来を願った。

 「日本が戦争に巻き込まれないよう、引き続き平和であってほしい」。横須賀市体育協会で副会長を務める内海雄三さん(74)は新元号が発表されたこの日、そうかみしめた。

 15年ほど前に移り住んだのは、横須賀市平成町。昭和に始まった埋め立てが1992(平成4)年に完了してできた土地だ。「衣食住がそろっていて暮らしやすい。穏やかな時代だった平成に通じる」とも感じており、「孫たちが戦争や災害のない時代を過ごせるように」と願いを込めた。

 友人と観光で箱根を訪ねていた大学2年上田咲さんは平成生まれ。まだ19歳だが、「改元すると、自分が昔の人になってしまうようで寂しい」。

 ただ、「令和」という言葉には「平和に響きが似ている」と早くも親しみを覚え、「みんなが笑顔で過ごせて、和やかな日本になってほしい」と、自らの世代が社会の中心になる時代を見据えた。

 平成は、若者を中心に急速に普及したインターネットやスマートフォンに象徴される技術革新の時代でもあった。

 「経済や物流が激変し、便利になった半面、人間関係が希薄になった」と肌で感じるのは、横浜市都筑区で生花店を営む宮原勇貴さん(32)。昭和生まれの最後の世代の1人として「隣近所の人間味あふれる『昭和の関係』を令和の時代に取り戻したい」と思っている。

 秦野市観光協会の米山久美子さん(54)も「生活は便利になったが、『心の時代』ではなかった。人と人が触れ合える時代に」と期待を寄せた。

 酒販店で週3日のパートを続ける川崎市川崎区の柴田恵美子さん(82)は祝賀ムードに浮かれてはいない。「年金だけでは暮らせず、高齢者には厳しい時代。もう少し景気がよくなってくれないと」

 
 

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