13日午後11時40分ごろ、秦野市寺山の県道脇の山中で、旅行用バッグ2個にそれぞれ入れられた2人の遺体を県警の捜査員が発見した。2人は14日、行方不明になっていた中国籍の姉妹と判明。県警は死体遺棄事件と断定し、伊勢佐木署に捜査本部を設置した。姉の知人で30代の日本人の男が事情を知っているとみて調べている。
捜査本部によると、姉妹は、飲食店のアルバイト従業員(25)、専門学校生(22)=いずれも横浜市中区日ノ出町2丁目。アルバイト従業員は2009年9月、専門学校生は12年4月に、2人とも留学ビザで来日した。
男はアルバイト従業員が働いていたとみられる飲食店の客で、姉妹が同居するマンションの防犯カメラの映像から6日未明に姉妹の部屋に入り、翌7日に旅行用バッグ2個を運び出す様子が確認された。マスク姿で、部屋の鍵は持っていたとみられる。
男はその後、ワゴン車で秦野方面に移動した形跡があり、県警が走行ルートの周辺を捜索。13日午後5時ごろ、県道から数メートル離れた山中で旅行用バッグ2個を見つけた。アルバイト従業員は裸で、専門学校生は衣服を身に着けていた。
7日午前9時すぎ、知人女性からマンションの管理会社を通じて「連絡がつかないので安否確認して」と110番通報があり、施錠されていたドアを開けて確認したところ、行方不明になっていることが判明した。知人女性は6日まで、姉妹と会員制交流サイト(SNS)で連絡を取り合っていたという。
遺体発見現場は、ヤビツ峠に近い県道70号沿いの山中。付近の山道は急なカーブが続き、斜面の反対側には樹木が生い茂っている。
「人生これからなのに」友人
秦野市内で見つかった遺体が行方不明の中国人姉妹であることが確認されるという最悪の事態に、2人の友人や知人からは「人生これからだったのに…」などと悲痛な声が上がった。
姉妹が住んでいた横浜市中区のマンションに居住する40代の男性は「あいさつを返してくれる姉妹で、