相模原市中央区のアパートで当時1歳9カ月の男児が窒息死した事件で、横浜地検は13日、男児の母親の交際相手だった容疑の男(29)を傷害致死の罪で起訴した。男は殺人容疑で逮捕されたが、地検は殺意の立証は困難と判断したとみられる。ともに逮捕された母親(26)については、容疑を傷害致死ほう助に切り替えた上で不起訴処分とした。
地検は被告の認否や母親の不起訴の理由について明らかにしていない。
起訴状などによると、男は昨年9月22日、同区のアパートの一室で、一緒に暮らしていた男児をあおむけにして毛布でくるみ、約30分間にわたって、のし掛かる暴行を加え9日後に低酸素脳症で死亡させた、とされる。
県警によると、男児の意識がないことに気付いた母親が同9月22日に119番通報した。搬送先の病院の検査で男児の脳が腫れていることが判明し、病院は虐待の疑いがあるとして通報。県警は脳の腫れの原因が病気や事故ではなく、意図的な行為による窒息と断定し、今年6月に2人を逮捕した。