
アルコール、薬物、ギャンブルなど、さまざまな依存症の自助グループが一堂に会し、回復に向け励まし合う「アディクション・セミナー」(実行委員会など主催)が17日、横浜市戸塚区の男女共同参画センター横浜で開かれた。本人や家族がグループの仲間に支えられ回復した体験談を語り、依存症は「やめられる、やり直せる」と訴えた。
セミナーはほぼ毎年開催され30回目。20グループの約400人が参加した。
体験談では、「止まらなくなり、自分ではどうにもできなかった」「一人で苦しんでいた」などと、飲酒や薬物、買い物、ゲームなどへの依存によって心身の健康や仕事、家族、人間関係が壊れていった経験が生々しく語られた。また「同じ状況に苦しむ仲間と知り合い、支え合うことができた」「自分を知ることができた」と、自助グループが回復への基盤となったことが強調された。
約30年前に8グループほどでスタートしたセミナーは、依存症に苦しむ人がつながる場となり、多様な自助グループを生む母体にもなった。高橋康二実行委員長は「病院や医師にできることは限られる。回復の中心は自助グループ」と指摘。「30年を通じて、依存症からの回復があること、自分の人生を取り戻せることが理解されるようになってきた」と話した。