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平成の家族(8)
別姓、選択肢が豊かになれば

社会 | 神奈川新聞 | 2019年3月17日(日) 05:00

夫婦別姓などについて語り合う桜井光政さん(右)と長女の優里さん =都内
夫婦別姓などについて語り合う桜井光政さん(右)と長女の優里さん =都内

「保育園の友達は、パパもママも、みんな同じ名字だったよ!」

 保育園児だった弁護士の桜井優里さん(32)=東京都=はある日、両親に伝えた。本人は覚えていないが、父で弁護士の光政さん(64)=同=は「大発見とばかりに報告してきた」と懐かしみ、ほほ笑む。

 母で弁護士の故・前田留里さん=享年(40)=は結婚後も旧姓を通称使用し、横浜市内で働いていた。優里さんにとって、父と母の名字が違うことは普通だった。一方、園の友人は家族全員が同じ姓。「みんな両親が偶然、同じ名字なのかと思っていた」。優里さんは当時をそう振り返る。

 こんなことも考えた。母は前田、父と自分は桜井。「自分だけ、父のグループ。誰が決めたんだろう」。幼心に浮かんだ疑問。「『自分で格好良い名字を付けられたりするのかな』とも思った」。一人娘の思い出話に、父はまた目を細めた。

 「子どもは親と違う人間。生きたい道を歩けるように、育てていこう」。個を尊重する両親の元で育った優里さんにとって、家庭は「居心地の良い場所」だった。

 
 

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