
「わたちゃーん、今日もなぞなぞやってー」。女の子がちょっと甘えた声で話し掛けると「じゃあ、後でやろう。考えておくね」。わたちゃんこと指導員の渡辺瑞絵さんは、宿題をする子どもたちに気を配りながら言った。
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神大寺学童クラブ(横浜市神奈川区)の指導員として働き、20年。共働きなどの家庭と多く関わる中で、学童の魅力は「保護者がつながっていること」と実感している。
各家庭は毎月の保護者会のほか、キャンプ、バザーといった行事を通じ交流を深めている。「働くママは地域の子どもたちをよく知らないことが多い。保育園時代は(園に)お任せで済んだが、小学校はそうはいかない。当初、不安を抱えていたママも先輩ママからアドバイスをもらい、たくましくなっていく」
渡辺さんには、父親たちも学童に関わることで、他の家庭の子どもや地域との結びつきを深めているように映る。「みんなで子育てをするのが、ここの良さ。保護者一人一人が、学童の子どもたちみんなの親になるんです」
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市の放課後児童育成事業には、小学校で展開する「放課後キッズクラブ」「はまっ子ふれあいスクール」と、「放課後児童クラブ(学童保育)」がある。市は現在実施するはまっ子はキッズに転換予定で、2019年度までに