横浜市立市民病院(保土ケ谷区)の移転建設工事が今夏始まる。建設から約30年経過し、施設の老朽化や増築による狭あい化などが課題となっていた。現在の施設規模は維持する。8月下旬から9月上旬に診療棟の建設に着手し、2020年度の開院を目指す。
市によると、移転先はニッパツ三ツ沢球技場に隣接した古河電気工業の社宅エリアで神奈川、西区にまたがる。新病院は、道路を挟んで診療棟と管理棟に分けられ、診療棟は地下2階地上7階、管理棟は地上4階建て。診療棟は免震構造で病床数650床。想定している外来患者数は1日1200人、診療科数は33でいずれも現状と同じ。
診療棟の外来フロアとなる地下1階と1階には小児外来や救命救急センター、がん検診などを配置。2階が救急病棟、集中治療室(ICU)などで、3階から7階が入院病棟。病室の多床室は6床から4床に減らし、1床当たりの面積を拡充する。
北側にある同球技場からの歓声や照明の影響が少ないよう、病棟や外来を南側に配置する。100台分あった駐車場は医療従事者ら職員用を含め400台分に増やす。
市は7月に診療棟の建設工事契約を結び、8月下旬から9月上旬にかけて同社から土地が引き渡された後に着工。18年度に管理棟の建設が始まり、20年度に開院予定。その後現在の病院を解体する。総事業費は約450億円。