鎌倉市内の交通渋滞の緩和策について話し合う「鎌倉エリア観光渋滞対策実験協議会」の会合が1月31日夜、市役所で開かれた。国土交通省が紅葉シーズンの11月に行った、市内の車や人の流れなどの実証実験について報告した。
同省は11月、鶴岡八幡宮(同市雪ノ下)を中心とした約12平方キロを対象に、人工知能(AI)カメラなどを使い、車両の流れや観光客らの周遊を調査した。
エリアを(1)北鎌倉(2)鎌倉(3)長谷の三つに分け、スマートフォンの位置情報や衛星利用測位システム(GPS)で携帯電話利用者392人の動きを追った結果、二つ以上の地域に足を運んだのは3割程度だった。時間帯では、午前中に北鎌倉や鶴岡八幡宮周辺、正午過ぎに長谷寺周辺、午後に観光名所の小町通りをそれぞれ訪れる人が多かったという。
そのほか、ナンバープレートを読み取る専用カメラを設置し、車両の流動状況なども調べた。
市は、鎌倉地域に流入する車両に課金するロードプライシングの導入を目指している。