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公的機関装う架空請求急増 標的は50代以上女性

社会 | 神奈川新聞 | 2018年12月30日(日) 02:00

横浜市民から相談が相次いでいる架空請求のはがき(市消費生活総合センター提供)
横浜市民から相談が相次いでいる架空請求のはがき(市消費生活総合センター提供)

 法務省などの公的機関を装ってはがきや封書を送り付けてくる架空請求が本年度、横浜市内で急増している。市消費生活総合センター(同市港南区)に寄せられた4~10月の相談件数は、前年同期の約6倍に達した。50代以上の女性が標的とされるケースが多く、同センターが注意を呼び掛けている。

 同センターによると、4~10月の相談件数は2496件。前年同期は417件だったため、「かつてないペース」(金子延康センター長)で推移している。11月の相談件数(速報値)も、438件と高水準が続いている。

 宛先は50代以上の女性が多く、特に60、70代女性で8割近くを占める。実際に現金をだまし取られる事例も計10件発生しており、うち2件は被害額が100万円を超えた。

 司法手続きと絡めて身に覚えのない料金の支払いを請求してくるのが特徴で、「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」などと題して送付。「強制執行」「給与差し押さえ」など不安をあおる言葉を書き連ねた上で、「裁判取り下げ最終期日」と迫り、記載した問い合わせ窓口へ誘導を図る手口だ。

 同センターに寄せられた相談事例では、70代女性がはがきに記載された番号に電話したところ、「10万円を払えば裁判を止められる」と示唆され、さらに弁護士を名乗る人物から「500万円で和解できる」などと勧められた。女性は計510万円を支払ったが、その後、現金は戻っていないという。

 金子センター長は「電話をかけたり、お金を払ってしまったりする前に、家族ら身近な人に相談して冷静になる時間を取ることを心掛けてほしい」と強調している。

 
 

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