
海上保安庁が誇る海難救助のエキスパート「特殊救難隊」の新人隊員4人が26日、第3管区海上保安本部(横浜)で研修修了式に臨んだ。1975年10月の発足以来、隊員数が累計で200人を超えて203人になった。
9カ月間にわたる研修を終えたのは千木良優さん(27)=伊勢原市、田仲祥吾さん(27)=仙台市、樋口直人さん(28)=埼玉県、松延慶太さん(24)=福岡県。
宮崎一巳本部長は「1人でも多くの人命を救うことができるよう、初心を忘れず、さらなる研さんに期待します」と訓示し、修了証書を授与。新隊員は貸与されたオレンジ色のベレー帽を緊張した面持ちで受け取った。代表して千木良さんは「気持ちが引き締まる思い。迅速、適切な救助活動ができるよう精進したい」と決意を述べた。

千木良さんは水泳が得意で、好きな海で仕事をしたいと志望。田仲さんは海上保安官になってすぐに東日本大震災が起き、特救隊員の活躍ぶりを目の当たりにしてあこがれを持ったという。
特救隊は東京の羽田特殊救難基地に置かれ、総勢36人が全国の海域で発生する海難や重大事故に24時間体制で対応している。
