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危険運転致死5年6月 地裁支部判決「赤信号認識し無視」 伊勢原

社会 | 神奈川新聞 | 2017年6月22日(木) 13:54

 伊勢原市内で2015年12月、赤信号を無視して交差点に進入し、オートバイの男性を死亡させたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死)の罪に問われた男(30)=同市=に対し、横浜地裁小田原支部(安藤祥一郎裁判長)は21日、懲役5年6月(求刑懲役7年)の判決を言い渡した。

 弁護側は赤信号を認識した時点で、交差点前で停車することができない位置におり、故意に信号を無視していないとして無罪を主張したが、安藤裁判長は「十分安全に停止でき、赤色表示を認識しながら無視して進行したことは優に推認できる」と退けた。また、美容院に行くために急いでいたとする動機についても「安直、身勝手で酌むべき余地はない」とした。一方で、被告の車の速度(時速35キロ)が制限速度を下回っていたことを考慮した。

 判決によると、男は15年12月20日、同市の県道で乗用車を運転、赤信号で停止中の車を対向車線にはみ出して追い越し、交差点に進入。右側から直進してきたオートバイの男性=当時(62)=に重傷を負わせ、約3カ月後に蘇生後脳症で死亡させた。

 男の代理人弁護士は判決後、取材に対し「控訴も含め、検討する」とした。

「帰ってきてほしい」 遺族、声震わせ


 被害者の男性の妻と長女は、傍聴席の最後部で表情をほとんど変えず、裁判長が読み上げる主文を聞いていた。

 事故が起きた2015年12月、長女は妊娠中だった。男性は初孫との出会いを心待ちにしていたという。だが、その声を聞けず、「きょうは鍋にしよう」と交わした妻との約束を果たせなかった。

 「無理を言って予約を入れてもらい、その後の予定もあってかなり焦っていた」「黄色(信号)なので行けると思った」。急いで美容院に向かい、赤信号で交差点に進入してきた男の車に衝突され、男性は3カ月後に亡くなった。

 妻が男に会ったのは一度。見舞いにきたときに謝罪の言葉はあったが、「反省しているのか」との思いはさらに募った。証人尋問で「大事な主人の命を短くした」と語り掛けたが、男は終始うつむき、目が合うことはなかった。

 最後の誕生日のお祝いは年が明けた16年1月。小さなケーキを買い、病室でハッピーバースデーを歌い、こう伝えた。「まさか病院で誕生日を迎えるとは思わなかったね。おめでとう」。休日には「買い物に付き合ってくれたり、草むしりをしてくれたりした」家族思いの夫だった。

 孫はもうすぐ11カ月。時がたつも位牌(いはい)を仏壇に納められないでいる。「主人と話がしたいから」。妻は声を震わせ訴えた。「主人に帰ってきてほしい」

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