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対応不備を糾弾 精神福祉制度に問題も 相模原殺傷・中間報告

社会 | 神奈川新聞 | 2016年9月15日(木) 02:00

会見で中間とりまとめについて説明する山本座長(左から2番目)=厚労省
会見で中間とりまとめについて説明する山本座長(左から2番目)=厚労省

 相模原の障害者殺傷事件を検証していた厚生労働省の検討チームが14日に公表した中間報告は、措置入院と退院後の継続支援を巡る北里大東病院や相模原市の対応に、厳しい意見を突き付けた。「薬物再発防止の検討が不十分」「自治体間の情報共有が不足」-。提言からは、精神保健福祉・医療の現場が直面する制度上の問題も浮き彫りになった。

支援検討せず 北里大東病院

 「措置解除後を見据えて、入院中から退院後の治療方針や治療継続を図るために必要な対応の検討が十分ではなかった」

 中間報告は、逮捕された容疑者(26)が入院していた北里大東病院の措置入院解除を巡る対応をこう断じ、継続的な医療支援や引き継ぎの不備などを厳しく指摘した。

 同病院は、措置入院中の2月29日に開かれた院内会議で「大麻使用による脱抑制」と診断。しかし、薬物使用関連の精神障害の専門医がいないことに加え、診断や診療に関する外部意見も求めていなかった。

 また、病院は他害行為や大麻再使用の防止に必要な退院後の医療支援などを検討せず、「症状消退届」に訪問指導や障害福祉サービス活用に関する医師の意見を記さなかった。

 報告書では、退院後の対応についても言及。容疑者は退院後、3月に2回外来を受診。その後は姿を見せなくなったが、病院は状況確認を行わなかった。その上で「通院の継続や大麻の再使用の防止を図ることができなかった」「通院中断前から訪問診療などのアウトリーチ的な支援の導入の検討がされなかった」などと指摘した。

体制構築提言 相模原市

 相模原市はこれまで、容疑者が退院後に東京都八王子市の両親宅で生活することになっていたと認識し、退院後の医療支援などの検討を行わなかったと説明。一方、検討チームは中間報告で、「現行制度下においても不十分」と相模原市の対応を厳しく指摘した。

 措置入院の根拠法である精神保健福祉法には精神障害者の社会復帰の促進がうたわれ、自治体は精神障害者に対し、必要に応じて相談指導を行うことが義務付けられている。だが、中間報告は「退院後の継続的な医療などの支援の内容が検討されることもなく、単に措置解除だけが行われてしまっていた」と問題視した。

 一方、同法は都道府県知事や政令市長に対する措置解除後の継続支援を明確に求めていないため、「対応が十分行われていない実態がある」とも指摘。患者が他自治体に移動した場合も、その自治体が引き続き支援の「調整の要」となるような体制の構築が必要と提言した。

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