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デュアスロン魅力伝えたい…世界に羽ばたく日本代表の消防士・藤崎さん

社会 | 神奈川新聞 | 2010年11月30日(火) 11:07

競技中の藤崎さん=9月5日、英国・エジンバラ(松尾巌さん提供)
競技中の藤崎さん=9月5日、英国・エジンバラ(松尾巌さん提供)

トライアスロンの水泳部分をランニングに置き換えた「デュアスロン」という競技に没頭する若者がいる。茅ケ崎市の消防士・藤崎直哉(26)。中学から始めた陸上競技では故障に苦しみ、夢見た箱根駅伝出場はかなわなかったが、社会人になって理想の競技に出会った。9月の世界選手権にエリートカテゴリーの日本代表として出場するまでに力をつけた。「もっとこの競技の魅力を広めたい」と次のステージを夢見ている。

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9月5日、英国・エディンバラ。各国の代表選手が集まる最高峰で、エントリーナンバー「12」と黒字で書かれた腕と脛(すね)を大きく動かしながら藤崎はゴールした。2時間2分15秒の31位。日本人では2位の健闘だった。

10キロの第1ランは31分30秒で走る予定が出遅れた。バイク(自転車)に乗り換えた時は、一人きり。起伏の激しいコースは38・4キロ。上りが得意な藤崎は20段変速のギアを高回転にして、一気に追い上げた。「ランで短縮できるのは1分か2分。バイクだと簡単に4~5分の差が出る」。競技を重ねてつかんだこつだ。

重点的にバイクを強化してきた。休日や宿直勤務後、茅ケ崎市内の自宅から葉山町までペダルをこぎ、湘南国際村までの上り坂で鍛えた練習が実った。

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中学から大学まで陸上部に所属したが、高校時代からけがに悩まされてきた。「他の選手がガンガン練習していると焦ってしまう」。そして悪化させる悪循環。大学時代は「練習に行くのが本当に嫌になる時もあるほど、精神的に悩んでいた」と振り返る。走ることが大好きだったはずなのに、楽しさや自信、意欲を完全に失った。競技に打ち込むために一人暮らしの費用と学費を払い続けてくれた両親に謝罪した時には、涙が止まらなかった。

「このまま陸上を終わらせてしまうのは悔いが残る。何か結果を残したい」。心に誓ったのは、大きな舞台にいつか立ち、両親に恩返しすることだった。

デュアスロンなら、ランで痛みが出たらバイクに切り替える。自分の体と相談しながらの練習は加速度的に技術を向上させ、「学生時代より競技レベルは上がっている。故障はなくなった」と笑顔が輝く。

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大きな刺激を受ける仲間がいる。その一人が松林中時代の同級生で、欧州でプロとして活躍する自転車ロードレーサーの別府史之。「彼の活躍を見て世界の舞台に立ちたいと思った」。そして2年連続で全国中学駅伝に出場した松林中陸上部の後輩たちの活躍も励みになった。職場の同僚たちはハンドタオルの販売で出場費用を工面してくれたり、手作りの応援チラシなどで支援。その感謝も忘れない。

五輪競技のトライアスロンに比べ、デュアスロンはまだ知名度が低い。世界に踏み出したいま、「もっとこの競技の名を広め、競技人口を増やしたい」という責任感を感じるようになった。

来年の世界選手権で目標は15位以内だ。

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