
小田原市などでつくる街かど博物館研究会議は1日、同市南板橋2丁目の大川木工所を20番目の街かど博物館に認定した。木地挽(ひ)きの工程を紹介し、伝統工芸・小田原漆器の魅力を発信していく。
1926年に創業し、伝統工芸士の大川肇代表(54)は3代目。大川さんが挽いたわんや盆は、5月の第61回全国植樹祭で来県した天皇・皇后両陛下の食事に使われた。
この日、認定式が開かれ、博物館の目印となる木製の看板が贈られた。作業所内で職人がろくろとかんなで木地を挽く姿を見学できる。併設する工房では、小田原漆器を展示・販売している。大川さんは「大量生産の廉価品にない伝統工芸の美しさを伝えていきたい」と話す。
同研究会議は97年から、産業文化のPRと観光客の回遊性向上のため、市内の梅干し、かまぼこ、干物、寄木細工などの老舗店を街かど博物館に認定している。
見学は午前8時~午後5時。問い合わせは、同木工所電話0465(22)4630。
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