県内9つの県立病院で2009年度に起きた医療事故(アクシデント)や医療事故につながりかねない事例(インシデント)が計7989件(前年度比1253件減)で、2年連続で過去最少を更新した。全病院が件数を減らした。
県と県立病院機構が4日、09年度の状況を公表した。発生の内訳は、アクシデントが768件(同144件減)、インシデントが7221件(同1109件減)。
アクシデントのうち、患者が死亡したケースは4件減ってゼロ。高度の後遺症が出る可能性が生じた医療事故は、汐見台病院と神奈川リハビリテーション病院で起きた2件で、前年度と同数だった。
汐見台では昨年4月、80歳代の男性患者がつくだ煮の入ったビニール袋を誤って気管に入れ、心肺停止状態に。男性は一命を取り留めたものの、意識障害が残った。神奈川リハビリテーションでは昨年9月、血液凝固機能が低下している60歳代の男性患者が術後に出血性ショックになり、一時的に改善したものの合併症が悪化し、県内の別の病院に転院したという。
9病院のうち、件数が最多だったのはこども医療センター(2085件)だった。
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