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思春期の心のケアを、県立精神医療センターに専門病棟設置へ/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2010年5月10日(月) 10:05

2014年度に総合整備される県立精神医療センター(横浜市港南区芹が谷)に、思春期の心の病気を専門とする病棟ができる。16歳から20歳前後までの患者が対象で、うつ病や摂食障害、虐待による精神疾患などの治療にあたる。思春期の心の病気は増加傾向にあるとされ、専門的な治療の必要性が指摘されている。

嫌な考えが頭から離れなかったり、手洗いを一日に何度も繰り返したりする強迫症状や、自分の体を傷つける自傷行為―。思春期の精神疾患はとりわけ対応が難しいとされる。

県立精神医療センター芹香病院・岩間久行院長によると、思春期は性的な発達を遂げる時期で、衝動性が非常に高く、大人の病棟で一緒に治療することで悪影響を受ける可能性があるという。加えて、うつ病が低年齢化し、思春期に精神的な問題を抱えるケースが増えているという。

だが、県内に思春期を専門とする医療機関はほとんどなかった。

県立こども医療センター(横浜市南区六ツ川)では、15歳以下の児童らの心のケアに取り組んでいるが、16歳以上から20歳前後までを対象とする、診療報酬上の加算対象施設となる基準を満たす専門病棟は民間を含めてない。

理由は採算性にある。専門病棟には精神保健福祉士らが必要で、人件費などが負担となる。

また、両親がなかなか子どもの精神的な疾患を理解できないため、両親にも医療的なアプローチが必要になり、時間と労力がかかるという。

計画によると、専門の病棟は、精神医療センター芹香病院・せりがや病院の一体化を含めた精神医療センターの総合整備に合わせて設けられる。10年度に設計に着手し、14年度の開設を目指す。

病床は個室中心の30床程度。外来も設け、大人の診療の時間帯と分けるなどして専門性を高める。また学習室も用意し、教育現場とも連携していくという。

ただ、岩間院長は若者の薬物依存などが増えている現状も挙げて「今の時代は、少しでもすきを見せると蹴(け)落とされてしまうような気の抜けない毎日。親は忙しく、子どもの不安は受け止められていない面もある」と指摘。「精神疾患は、病気だけに対応すればいいわけではない。社会の問題として取り組まなければならない」と述べ、児童相談所や教育現場、NPOなどとの連携の重要性も訴えている。

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