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横浜事件で「無罪」認定、過ちへの反省共有が課題に

社会 | 神奈川新聞 | 2010年2月5日(金) 00:37

「国が自らの過誤にどう向き合うのか」という命題に、正面から向き合った今回の横浜地裁の刑事補償決定。戦時下、雑誌編集者らが共産主義活動として治安維持法違反容疑で逮捕された横浜事件が、冤罪(えんざい)だったと明快に指摘した。

最初の再審請求からほぼ四半世紀。その間の再審公判で「拷問の事実はあり、無罪となるべき証拠がある」などと元被告の無実の可能性を示唆してはいたが、40ページ超に及ぶ補償決定は「無罪は明らか」などと明確に打ち出し、「警察、検察、裁判の各機関の故意、過失は大きい」と過去の刑事司法の過ちを率直に認めた。

法の失効のため再審開始でも実体判断ができないという治安維持法による事件。判例に縛られない今回の決定に、元被告に対する裁判所の配慮は十分うかがえた。9万人以上とされる同法逮捕者の真相解明への道を切り開いたともいえる。

終戦から65年、元被告はすべて故人となった。言論の自由が国によって脅かされた過ちへの反省は、司法界では立ち遅れた感が否めない。

横浜事件がつまびらかにした刑事司法のあり方は、底流として、足利事件などに結び付く今日的問題でもある。地裁決定が言及した反省が一過性のものでなく、司法、警察全体に継続的に共有されるかが、今後注目される。

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