現場となった「日本カーリット」(前・関東高圧化学)工場では、約2年前にも爆発事故を起こし、従業員2人が死傷した。
爆発は2008年4月7日朝、同工場研究棟で発生。合成ゴムの強化剤を作るため「トリクロロシラン」などを高圧がま内でかき混ぜる作業中に、温度調節装置の亀裂から水か蒸気がかま内に漏れ、爆発したとみられる。トリクロロシランは水と反応すると爆発の危険がある。
高圧がまについて労働安全衛生法では、自主検査を2年に1度行うよう定めているが、県警の捜査で同社は10年以上検査していなかったことが判明。こうしたことから、県警は業務上の注意義務を果たしていなかったとして、昨年12月、業務上過失致死傷容疑などで当時の工場長と副工場長ら計3人を書類送検した。
同社は書類送検を受け「二度と事故を起こさないよう安全対策を徹底したい」とコメントしていた。
【】