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桜木町に桜並木を…闘病の画家が植樹活動/横浜

社会 | 神奈川新聞 | 2009年12月28日(月) 10:07

桜の植樹予定地に立つ柴山さん=横浜市中区桜木町1丁目
桜の植樹予定地に立つ柴山さん=横浜市中区桜木町1丁目

JR桜木町駅周辺を桜の名所に―。「駅名にふさわしい桜並木ができれば」という植樹活動に、「桜木町駅に桜の木を植える会」が取り組んでいる。中心となっているのは、同会代表で画家の柴山静穂さん(67)=横浜市金沢区富岡東。自らの苦しい闘病生活の希望となった桜に思いを込めている。

植樹を思い立ったきっかけは、2007年1月に宣告された、胃がんとの闘い。胃をすべて摘出しなければならないほど進行しており、それまで大病を患ったことがなかった柴山さんにとって、過酷な現実だった。

幸い、「遺書まで用意して臨んだ」という手術は成功。しかし通院を余儀なくされた。「5年間は油断できないと告げられ、好き勝手に生きてきたツケを感じた」。そんな生活に希望の灯をともしたのが、通院途中に通る公園の桜だった。「二分咲きから七分咲きになり、やがて満開に。闘病中の重い体に柔らかな光が差し込んでくるようで『生きていてよかった』と前向きになることができた」と柴山さん。

再発の不安を抱える中、幼いころから通学などで利用し、親しんできたJR桜木町駅周辺への桜の植樹を思い立った。同年7月に約60人のスケッチ仲間らとともに会を発足させ、横浜市と植樹に向けた話し合いを始めた。

植樹にこぎ着けるまでの道のりは平たんではなかった。当時の中田宏市長あてに桜の苗木100本の寄付と同駅周辺の市有地への植樹許可を求める手紙を書いたが、スペース確保の難しさなどから、なかなか実現に至らなかった。

それでも市の担当者と粘り強く交渉を重ね、今年10月にようやく、同駅から約170メートル離れた北仲橋近くの市有地に2本の苗木を植樹する計画がまとまった。当初の構想からは大きな変更となったが、柴山さんは「たとえ2本でも前進。今後の弾みになれば」と位置づける。

植樹は来年3月の予定。赤みが強く、美しい花を咲かせる「ヨコハマヒザクラ」の苗木を選んだ。横浜市内の小学生にも参加してもらう予定で、「次代を担う子どもにも、思いを引き継いでもらいたい」と柴山さん。苗木代や工事費などは同会が負担する。

「コンクリートばかりの桜木町駅周辺が、いつかは三渓園や掃部山公園などに負けない桜の名所になれば」―。仲間とともに、柴山さんの夢は膨らむばかりだ。

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