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「斜陽」舞台の雄山荘が全焼 放火の可能性も

社会 | 神奈川新聞 | 2009年12月26日(土) 18:54

 26日午前4時15分ごろ、小田原市曽我谷津の旧別荘「雄山荘」から出火、木造2階建て約140平方メートルを全焼した。雄山荘は作家・太宰治(1909―48年)が滞在し、代表作「斜陽」の舞台として知られる。けが人はなかった。

 近くを通りかかった男性(49)が「曽我神社方面で火が見える」と119番通報。消防車8台が出動し、約2時間15分後に鎮火した。小田原署によると、別荘は無人で通電していなかったという。同署は火の気がないことから、放火の可能性もあるとみて出火原因を調べている。

 建物と土地は近くの農業男性(63)が所有し、十数年前から空き家だったという。出火当時、門は無施錠の状態で、周囲の塀の一部が破損しており、外部から立ち入れる状態だった。

 市などによると、雄山荘は28年、実業家の別荘として建てられた。かやぶき屋根の数寄屋造りで、西洋や中国の様式が取り入れられた独特な建物だった。文化財には指定されていない。

 「斜陽」の主人公・かず子のモデルで、太宰が交際していた歌人太田静子(13―82年)が、42年から51年まで疎開先として暮らしていたとされる。太宰は47年2月に数日間滞在し、同年6月に「斜陽」を脱稿している。俳人・高浜虚子(1874-1959年)も37年、雄山荘で句会を開いた。

 最後の借家人が去った93年、太宰ファンや市民が雄山荘の保存を求める要望書を市に提出。市は数年前まで所有者と交渉していたが、所有者側の意向で決裂し、老朽化が進んでいた。

 現場はJR御殿場線下曽我駅から北東に約500メートル離れた住宅街。

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