横浜開港150周年を記念して横浜市内の8大学がリレー形式でシンポジウムを行う「よこはま大学開港塾」の第1回シンポジウム「横浜の課題と挑戦」が22日、横浜市中区本町のヨコハマ・クリエイティブシティ・センターで開かれ、約150人の参加者が開港当時の様子などを学んだ。
今回は横浜市立大が主催した。日本総合研究所会長で多摩大学学長の寺島実郎氏が基調講演を行い、横浜市立大の加藤祐三名誉教授が「横浜開港の歴史的意義」と題して講演した。加藤教授はペリー来訪当時の浮世絵などを示しながら、条約締結の交渉の様子や開港直後の状況を説明。「横浜開港は近代日本の出発点。都市横浜の誕生の瞬間だった」などと紹介した。
パネルディスカッションでは、グローバル社会での文化の変容について話し合った。同大の松本郁代准教授は開港当時の状況と比較し、「現代は世界的な視野から自分の立ち位置を再確認することが必要だ」と指摘。イタリア出身の同大のルジェロ・ミケレット准教授は「(EU統合後の)欧州はチーズ一つをとっても文化がぶつかり合う。自分のアイデンティティーを守った上で相手を深く知るべきだ」とアドバイスした。
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