
横浜国立大の学生が企画・運営し、美術館と連携した子ども向けの美術ワークショップ「アートツール・キャラバン」が30日、川崎市中原区の市民ミュージアムで行われた。子どもが自らの五感を生かして遊びを考えたり、色を塗ったりして自由に表現活動を楽しんだ。12月1日も午後2~4時に同ミュージアムで行われる。
同大教育人間科学部の美術教育ゼミの学生が中心となって行っている取り組み。子どもの視覚や触覚、聴覚などを刺激して能動的な表現活動を促すワークショップで、学生は教えるというより子どもの主体的な活動を助ける。これまで公園や公共施設、美術館など主に学校外で行っており、同ミュージアムでは3回目。
同キャラバンには「あそぶ」「つくりだす」の二つのゾーンがあり、あそぶゾーンはアートツールと呼ばれる道具を使って子どもたちが自由に遊び方を考え、新たな遊びを生み出す。つくりだすゾーンでは今回、川崎市内を流れる二ケ領用水をモチーフにした場を設定。布製の「用水」をクレヨンでこすると用水にすむ魚や鳥のシルエットが出てくる仕掛け。子どもたちは思い思いの色で塗ったり、自分たちで自由に書き加えたりして楽しんでいた。
同大大学院1年の畑山未央さん(27)は「学校は評価中心で子どもは自尊感情が低い。遊びながら自分で作り出していくことで、自信を持ち、ここにいるという実感を得られる。固定観念にとらわれず新たな発見をしてほしい」と話している。
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