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ベラルーシの教訓生かして 内部被ばく問題で医師が講演/相模原

社会 | 神奈川新聞 | 2013年11月25日(月) 22:41

今からでも被ばくを減らすことを考えて-。相模原市南区の内科勤務医・牛山元美さん(56)が、原発事故による内部被ばくの問題と向き合い続けている。23日には緑区の橋本公民館で講演し、チェルノブイリ事故を経たベラルーシを今春訪ねた際に得た医学的知見を紹介。内部被ばくを軽視しない意識の必要性を訴えた。

牛山さんは3月、日本人医師有志とともに、チェルノブイリのあるウクライナの隣国ベラルーシを訪問。現地の学術機関や検診医から事故後の現状について聞き取りを行った。

講演会では、現地で得た知見として▽事故後、甲状腺がんが増加した▽甲状腺がんのリスクを地域別で分類し、検診を続けている▽保養活動で内部被ばくの線量が低下した事例も出ている-などを挙げた。

周辺都市では子どもに呼吸器や消化器の疾患が増加。「放射能の影響かどうか専門家の間でも論争が続いている」「子どもの病気が増えているが、公式に(事故が原因と)言えない」など、難しさを抱えながら原発事故後の健康被害の治療に当たる現地の声も紹介した。

またベラルーシの甲状腺専門医から「日本は被爆国としてベラルーシへの検診体制整備を支援してくれた。なぜ福島以外で積極的な検診をしようとしないのか」との疑問が投げ掛けられたことも明かし、日本の対応の不備を強調した。

牛山さんは「将来、日本でも何らかのがんや疾患が増えた場合、福島の事故の影響か立証が難しいため、対策が取られなかったり、遅れたりする事態が起こるかもしれない」と指摘。「例え発症率が1万分の5だったとしても、その5人が自分の子どもだったらと考えて」と当事者意識を持つように促した。

今できることとして、「卵巣への蓄積による遺伝的影響について、分かっていないことが多い現実を誠実に受け止める」「低線量被ばくを今までの常識で否定したり、軽視したりしないこと。今からでも被ばくの回避を」と強調した。

ともにベラルーシに赴いた有志と、被ばくによる健康障害を減らす医学的な提言を行うグループも結成した牛山さん。「医学的な良心を果たしたい。無関心や誤解に働きかけていく」と締めくくった。講演会は市立橋本公民館の利用者有志が企画した。

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