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争い無き世界の実現を、戦没者遺族会の古屋さん出兵体験伝え/開成

社会 | 神奈川新聞 | 2013年8月15日(木) 23:06

壇上から恒久平和の大切さを訴える古屋さん=開成町延沢の町民センター
壇上から恒久平和の大切さを訴える古屋さん=開成町延沢の町民センター

68回目の終戦の日を迎えた15日、戦争の悲惨さを語り平和への誓いを新たにする集いが、開成町延沢の町民センターで開かれた。「愚かな戦争を二度と起こしてはならない」。町戦没者遺族会の古屋宰さん(88)は、約50人の町民らに出兵時やシベリア抑留時の過酷な体験を伝え、争い無き世界の実現に願いを込めた。

1943年、18歳で都内の陸軍士官学校に進んだ古屋さんは、茨城の陸軍航空学校を経て満州の特攻隊に編入された。戦闘機で奉天(瀋陽市)に移動する際、エンジントラブルで離脱。幸いにして戦地に赴くことなく終戦を迎えた。

しかし、終戦後はシベリアで抑留され、3年間の過酷な日々を過ごした。午前8時から午後5時ごろまで森林伐採やいかだ作りなどの重労働を強いられ、数十分の昼食に配給されたのはアワがゆやパンだけだった。作業中に倒れ、そのまま息を引き取る仲間も。「逃げ出すことも考えていた。でも仲間を裏切れなかった」。歯を食いしばり、耐え続けたという。

古屋さんは戦没者の遺族でもある。2歳下の弟・成人さんは自ら旧日本海軍に入隊し、横浜海軍航空隊員として出撃、戦地で命を落とした。帰還後にその事実を知った古屋さんは気を落とし、2カ月ほど何も手に付かない状態が続いた。「軍人になると告げられた時に、止めておけばよかった」。今も後悔の念にさいなまれているという。

遺族会主催の集いは毎年この時期に開かれており、今回で5回目。古屋さんは2009年に会長となり、戦争体験者と戦没者の遺族の双方の立場から戦争の惨状を語り継いできた。「経験していない人にはピンとこないかもしれないけれど、少しでもあの苦しみと戦争の悲惨さを分かってほしい。二度と戦争は起こしてはならない」。平和の重みを訴える声に、力を込めた。

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