
伊勢原市の大山(標高1252メートル)で27日、恒例の「夏山開き」が行われた。大山阿夫利神社下社境内にある登拝(とはい)門が、大山講の信徒によって開けられた。
登拝門はかつて夏山期間(7月27日~8月17日)以外は固く閉ざされ、大山三大講の一つで東京・日本橋小伝馬町の「お花講」が江戸時代中期から鍵を保管していた。現在は年間を通じて開けられている。
この日は「お花講」のメンバー約60人が参加。神事の後、講元らが門を開けると、「さんげ、さんげ、六根清(しょう)浄(じょう)」と掛け念仏を唱えながら山頂への階段を上った。
講元の大野泰昭さん(61)=東京都練馬区=は「今年は伊勢神宮の式年遷宮の年でもあり、気持ちを新たにしている。400年近く続く伝統なので、次の世代につなげていきたい」と話していた。
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