
逗子海水浴場(逗子市新宿)の監視業務を担うNPO法人「湘南海上安全協会」は、空気で膨らませるゴム製のレスキュー用SUP(スタンドアップパドルボード)3台を国内の海水浴場で初めて導入した。28日の海開きでお披露目される。
SUPは立ったまま乗り、パドルをこいで海上を進む大型のボード。波がなくてもカヌー感覚で扱える。一般のSUPは、サーフボードのようにウレタンの板を繊維強化プラスチック(FRP)で固めた構造のため、体にぶつかった際にけがをする危険性があるという。
一方、米国製のレスキュー用SUPはゴム製で空気を注入して使うため、安全製が高い点が最大の特徴。浮力も十分で4~5人がつかまっても沈まないことから、ライフセーバーによるパトロールなどの監視業務に適しているとして、同協会が3台の導入を決めた。
長さ約310センチ、最大幅約80センチ、空気注入後の厚さは約10センチ。空気を抜けば小さく丸めて収納できる利点もある。値段はパドル込みで1台約20万円。
ライフセーバーを束ねる監視所ディレクターの大西明さん(43)は「レスキュー用SUPは立って海上を進めるので視界が広く、海水浴客の異変を素早く見つけられるのではないか」と話している。
同協会は、逗子海岸に設置される逗子海水浴場の監視業務を市から受託する。28日の海開きで、日本財団から同協会に寄贈された水上バイク1台とともに披露される。
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