1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 「見た子どもはみんな泣く」県警の怖キャラ・小百合さんと善さん/神奈川

「見た子どもはみんな泣く」県警の怖キャラ・小百合さんと善さん/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2013年5月11日(土) 22:16

高齢者に交通安全マナーを呼び掛けている県警のマスコットキャラクター「腰永小百合」さん(右)と「高倉善」さん。日によって性格が変わるらしい
高齢者に交通安全マナーを呼び掛けている県警のマスコットキャラクター「腰永小百合」さん(右)と「高倉善」さん。日によって性格が変わるらしい

時は群雄割拠の「ゆるキャラ」戦国時代。「ひこにゃん」(滋賀県彦根市)や、「くまモン」(熊本県)に代表されるマスコットキャラクターがブームとなる中、県警交通安全教育隊にゆるキャラならぬ「怖キャラ」がいる。「腰永小百合」おばあちゃんと、「高倉善」おじいちゃん。ちょっとこわもての外見で圧倒的な存在感を漂わすが、知名度はいまひとつ。誕生から苦節17年。知られざる素顔に迫った。

4月上旬、横浜市中区での交通安全キャンペーン。「何だ、あれ」「あんなキャラいたの?」。もんぺ姿の小百合さんが登場するやいなや、取材に来ていた記者たちがざわついた。4頭身の一見、不気味なキャラが会場内を歩き回ると、泣きだす子どももいた。

のんびりとした雰囲気を醸すゆるキャラは数あれど、ここまで「リアルさ」を追求したキャラは珍しい。「とりあえず、あたしを見た子どもはみんな泣くね」。女性警察官とのコントのようなやりとりを得意とするキャラだけにインタビューもお手のものだ。

白髪交じりのお団子ヘアにぎょろ目、上下4本の歯が印象的な小百合さん。鼻眼鏡にはげ上がった頭で優しくほほ笑む善さん。年100回以上、高齢者の交通事故を防ぐために各地の交通安全イベントを飛び回る、れっきとした県警のマスコットキャラクターだ。

2人は県警本部のそばに住む茶飲み友達で、小百合さんはたばこ店の看板娘、善さんは老人会の世話役というシンプルな設定。警察という堅いイメージにとらわれず、名前は「国民的女優と、実力派俳優をもじった」(交通総務課)。

もともとは県民共済が交通安全講話で使うキャラクターとして約70万円かけて製作。その後、県警が無料で譲り受け、65歳以上の高齢者の交通死亡事故が全体の約4分の1を占めた1996年から、交通安全教室などで交通ルールに関するクイズを出題してきた。

2009年からは、呼ばれてもいないのに高齢者施設を突然訪問して交通ルールを学んでもらう「さゆりが行く!」をスタート。「警察官が話すより反応がいい。親近感を持って聞いてもらえるのかも」と同隊の坂入典子巡査部長。地道な努力で活動の幅が広がり、ここ数年は自治会や老人会などからも声が掛かるようになった。

最後に小百合さん、今後の目標は? 「自分の人気よりも交通マナーアップ。同世代の仲間に事故に気を付けようって思ってもらえたら、あたしゃうれしいよ」。怖かった表情が、少しだけ優しく見えた。

【】


フリーアナウンサーの草野仁さん(右)を招いた交通安全キャンペーンで◯×クイズに参加する腰永小百合さん=4月1日、山手署
フリーアナウンサーの草野仁さん(右)を招いた交通安全キャンペーンで◯×クイズに参加する腰永小百合さん=4月1日、山手署

死亡事故に関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング