
川崎市中原区在住で、神奈川文化賞受賞者の造形作家、渡辺豊重さんの個展が、東京・新宿3丁目のギャラリー「絵夢」で開かれている。4年前から続ける黒の「鬼」シリーズの流れに、今回は新たに赤でエネルギーを表現した大作を中心に15点を展示している。
渡辺さんは5月に82歳になる。初日の15日、会場を訪れた約100人のファンを前に「1960年から個展を始め、県立近代美術館鎌倉館の2回を含め今回が145回目。よく続いた。まだまだ続けていきたい」と意欲を語った。
大作は幅が5・4~3・6メートル、高さが2~1・6メートル。黒単色の「鬼」シリーズを手掛けて2年後に東日本大震災が起きた。復興の願いなどを込めて黒で展開してきたが、今回は「負けていられない」と気持ちを切り替え、「持っているエネルギーを思いきり表現したい」と赤を合わせて使った。
「いろんなことに挑戦する」と大作の合間に、貝合わせやユーモアいっぱいの小品展も開いている。
27日まで、無料。問い合わせは、ギャラリー絵夢電話03(3352)0413。
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