厚木の豊かな自然のなかで子どもたちに遊び、学んでもらおうと、厚木市は同市中荻野に「(仮称)健康こどもの森」を建設する。2013年度に着工、オープンは15年の予定で、空中回廊やロング滑り台などが楽しめる。
建設場所は荻野運動公園の北面。もともとは運動公園の一部として1998年のかながわ国体に合わせて市が29・1ヘクタールを確保、テニスコートなどを整備する予定だったが、オオタカの生息地であることが分かり、保全対策などで宙に浮いた形になっていた。現在は森はそのままで散策道や展望台などがつくられている。今回はオオタカの生息に影響しない6ヘクタールを整備する。
目玉は長さ約700メートルにわたる空中回廊。地上からの高さが最大10メートルにもなる木道で、展望デッキを備える。樹木の最上部の高さで移動する“空中散歩”で、普段見ることのできない目線から野生の動植物を観察できる。連続する空中回廊では日本一の長さとなる。
滑り台は超高分子量ポリエチレン製で音もなくよく滑り、空中を移動する鳥の感覚とスピード感を味わえる。全長は約200メートルで同じ素材での滑り台では全国一の長さという。また、谷戸には水田を設け、作業小屋がついた畑もあり、営農体験もできる。管理棟でもある「あつぎっこ基地」は雨天時の自然体験活動などの拠点となる。建設費は総額約11億5千万円。
市は「天候にかかわらず子どもが遊べる場にしたい。また大人も農業体験などを通して交流でき、昔の生活などを体験できる場にもできたら」と話している。
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