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中教審答申 教員養成でいじめ対策求める、学生の負担は増/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2013年1月21日(月) 16:06

いじめ対策が国民的な教育課題となっている。現行の大学での教員養成では学生が十分に対策を学ぶ時間が取れず、中央教育審議会はこれまでに、4年間に加えて2年程度の修士レベルの課程を履修するよう答申、いじめを含む学校現場の課題に実践的な指導ができる教員育成を求めている。答申に対し、大学や教職大学院は答申に一定の評価をする一方、学生にとっては経済的な負担が増すなど課題も多そうだ。

いじめが大きく社会問題化した契機は、1986年に都内の中学に通う当時13歳の少年が自殺した事件だった。94年には愛知県内で男子中学生が自殺。その後も悲惨ないじめが相次ぎ、そのたびに学校側の対応の不十分さが問題となった。

しかし文部科学省によると、教育職員免許法に基づき大学の学部で履修する科目で、いじめなどへの対応を指導するのは4単位分の教育相談や進路指導などの授業の一部にとどまる。90年度入学から必修化されて以来変更されていない。

修士課程履修に対し、横浜国立大学教育人間科学部付属教育デザインセンターの犬塚文雄教授は、「国民的な教育課題に応えるための流れ」と評価する。さらに「現場にいったん出た先生が履修すれば理論と実践、大学と現場の橋渡し役になる」と期待を寄せる。

玉川大学教職大学院の田原俊司教授は賛意を示した上で、学生への経済的な支援や現場で経験を積んだ教員が修士課程を履修できる環境づくりなどの必要性を強く訴える。

学部から大学院へ進む場合、6年間学ぶ経済的な余裕がないために学生が教師になるのを諦めてしまう可能性がある。「優秀な学生を集めるには手厚い支援が必要だ」と説明する。

また、「いじめの問題を学ぶには6年でも足りない。先生たちが定期的に現場での経験を検証し、理論的な裏付けを学ぶべきだが、優秀な先生ほど現場を離れにくい」とも指摘。「大学と教育委員会、学校がしっかり連携し、直面する問題について質の高い学びができるようにしなければ先生を疲弊させてしまう」と、実効性のあるシステムを目指すよう提言する。

修士課程履修を実施する前に、学部での履修科目の在り方を精査することを指摘する声もある。

鎌倉女子大学児童学部児童学科講師の大滝世津子さんは、「四年制で問題解決能力のある先生を輩出している大学もあるはず。そうした大学での科目を検証するなどして、4年間で何ができるかを把握した上で修士レベル化した方が、内容の濃いカリキュラムができるのではないか」と指摘している。

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