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同性愛者の孤独救え、NPO法人が10代向けウェブサイト開設/横浜

社会 | 神奈川新聞 | 2013年1月15日(火) 20:27

性的少数者を支援するNPO法人「SHIP」(横浜市)が、同性に恋愛感情を持つ10代向けのウェブサイト「10スタート」を、愛媛県の支援団体とともに開設している。自らの性的指向に戸惑いを覚えやすい思春期の同性愛者らを、孤独から救うためだ。仲間を見つけようとインターネット上の危険なサイトに走ってしまう見過ごせない問題も背景にある。10スタートは、必要な情報を提供するとともに、彼ら彼女らがごく当たり前の存在であることを教えている。

「食事じゃないです。体の関係を持ちました」。川崎市に住む両性愛者の少年(18)は少しうつむき、小さな声で打ち明けた。同年代の話し相手が欲しくて、数カ月前に同性と出会うためのネット掲示板にアクセス。そこで知り合った20代後半の男性にしつこく迫られ、断り切れなかった。

同性の大人と「1回限りのセックス」を経験したのは、これが初めてではない。女性も男性も恋愛対象と見る自身の性的指向をはっきり自覚したのは中学3年の時。高校に進学してほどなく、出会い系サイトを利用するようになった。マイノリティーの悩みを共有できる存在を探す当ては、ネットにしかなかった。

「学校の友だちはみんな異性愛者。本当の意味で心が通じ合えない」。親から結婚の話を振られたときにどういう気持ちになったか。自分の将来をどのように描いているか。一度でいいから、同じ立場の仲間と語らってみたかった。

クラスメートがあざけりながら放つ「ホモ」や「おかま」といった言葉が心を刺す。思いを共感し合える存在に飢え、わずかな希望にすがりネットでそれを求めた。だが、出会うのは体の関係が目当ての大人ばかり。中には金で誘惑してきた人もいた。

むなしさを抱えながらも行為を重ねてしまう、まだ10代の少年を不安が襲った。「性感染症の検査も受けたことがない。相談できる相手がいなかった」

男性の度を超す誘いに耐え切れず、高校の養護教諭に相談。SHIPを紹介され、2012年秋、初めて横浜にある交流スペースの扉を開いた。同性愛者も性同一性障害のある人も、世代を問わず自由に集う場所。エイズウイルス(HIV)の検査も実施している。生身の人間関係の構築がかなうこの世界を、「もっと早くから知りたかった」。

少年のように、性的少数者が思春期から出会い系サイトなどにつながってしまう例は珍しくない。「異性愛者中心の社会で自己肯定感が低下し、孤立感を深めてしまうのが要因」とSHIPの星野慎二代表(52)は言う。

10スタートでは、SHIPと愛媛の団体が定期的に開催している10代の同性・両性愛者対象の交流イベントをはじめ、電話相談窓口や同性同士の恋愛模様を描いた漫画などを紹介している。

「適切な情報を受け、将来に希望を持って生きてほしい。きみは一人じゃないということを伝えたい」。星野代表はそう話している。

10スタートのアドレスはhttp://www.10-start.com/

問い合わせは、SHIP電話045(306)6769。

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