
県内の総合型地域スポーツクラブを取りまとめる一般社団法人「県総合型スポーツクラブネットワーク」(青田正順会長)は10日、情報誌「ス的(てき)」を創刊した。クラブと地域をつなぐ媒体となることを目指し、丹念に取材を重ねて仕上げた一冊になっている。
総合型地域スポーツクラブは、身近にスポーツを楽しめる場をつくろうと地域が自主的に運営するスポーツクラブで、県内には準備中のものを含め計71カ所ある。複数の種目に取り組むことができるほか、幅広い世代が集まる交流の場としての役割も果たしている。
会員から会費を徴収して運営する仕組みで、学校の体育館や公共施設など、活動場所はクラブによって異なる。安定した運営を継続するため、会員を増やしていくことも課題の一つという。
そのため、クラブの周知に力を入れようと企画したのが情報誌の製作。川崎市高津区の高津総合型スポーツクラブSELFのメンバーで、同ネットワークの広報を担当する戸沼智貴さん(37)と林俊行さん(61)が中心となって編集に当たった。
創刊号では、小田原アリーナを拠点に活動する城下町スポーツクラブを特集。クラブ紹介に終始せず、その地域の町並みやそこで暮らす人たちを取り上げているのがこの情報誌の特長。現地に3日間足を運んで得た、クラブスタッフ行きつけの飲食店や観光スポットなどの情報を多数の写真とともに紹介している。
このほか、野球やサッカーに励む小学生が自分の憧れの選手や夢をつづった作文、アスリートによる子どもたちへのメッセージをまとめた記事など、充実した内容を届ける。
年4回のペースで発行。戸沼さんは「スポーツを通じて地域のつながりを広げたい。情報誌がその一助となればいい」と話している。
A4判16ページでオールカラー。1万部発行し、県内の各クラブや市役所などに無料で配布する。問い合わせは、同ネットワーク事務局電話044(833)2555。
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