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PC遠隔操作事件:拭いきれない疑問、県警の結論は「誘導なし」

社会 | 神奈川新聞 | 2012年12月15日(土) 00:45

少年が誤認逮捕された、パソコン(PC)の遠隔操作による横浜市立小学校への襲撃予告事件。県警は14日に公表した検証結果で「不適正な取り調べにつながる恐れのある行為があった」と認めた。一方で、少年が作成した上申書の中身や、取り調べ時の会話の内容などに疑問点や食い違いが残るが、検証結果は解消したとは言い難い内容だ。県警は「誘導はなかった」とし、これ以上の検証は行わないとしている。

報告書によると、上申書は7月4日午後、作成された。少年は容疑を認め、脅迫文の内容や小学校を選んだ方法、ハンドルネーム「鬼殺銃蔵」と由来を記載。少年は漢字を正確に書いたという。

誤認逮捕発覚後の10月、少年は県警の再聴取に対し、「ハンドルネームなどは事前に取調官に見せられたので知っていた」と説明。これに対し、取調官はハンドルネームについての供述を得るために「『鬼殺銃蔵』とはどういう意味なんだ」と口頭で尋ねたと回答。資料などは見せていないという。県警は「より慎重に質問すべきだった」としたが、少年が漢字を正確に書いた理由は不明という。

取り調べ時の会話にも食い違いが多い。「否認をしていたら検察官送致されて、このままだと(少年)院に入ることになるぞ」。「無罪を証明してみろ」。少年は再聴取で取調官に言われた内容を説明。一方、取調官は県警の事情聴取に「今後の刑事手続きについて説明した」とし、「否認をしていたら~少年院に入るぞ」という発言を否定した。また無罪の証明について、取調官は「今まで聞いても、『やっていない。覚えていない。忘れました』と答えるだけで、『こういう理由で自分がやったのではない』という説明をしたらどうか」と問いただした」と説明したという。

県警は「少年院に入ってしまう不安を助長させた恐れがある」「無実の少年を殊更に困惑させた可能性があり、不適正な取り調べにつながる恐れのある行為に該当する」とした。

県警は取調官をこれまでに計11回、事情聴取。少年に対する再聴取は10月15、17、20日、両親らの立ち会いの下に行ったが、その後は直接、接触できていないという。

◆「基本徹底されず」違法行為など横浜地検否定

PC遠隔操作事件で、横浜地検は14日、捜査の問題点と再発防止策をまとめた検証結果を公表した。客観証拠の過信や、少年の供述の検討を欠くなど「捜査の基本が徹底されていなかった」とする一方、取り調べなどにおいては「違法、不適正な行為はなかった」とする認識を示した。

堀嗣亜貴次席検事は、捜査の主な問題を2点挙げた。一つは「客観証拠に対する十分な理解、検討ができていなかったこと」と説明。二つ目は「少年の供述を慎重に吟味せず、精神的にもろく、動揺しやすい少年の特性に対する配慮が不十分だった」とした。

また、県警との連携不足や、部内の決済などチェック機能が働かなかったことも問題だったとした。

再発防止策については、「サイバー犯罪に対する知識、理解の向上」と「適切な取り調べの在り方の追求」を挙げた。

検証は地検内部で行われたほか、最高検監察指導部による調査も実施された。地検の堀次席検事は「今回の事態については非常に重く受け止めている」とコメントした。

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