800年以上の歴史を持つとされる県指定無形民俗文化財の流鏑馬(やぶさめ)神事が3日、山北町山北の室生神社で行われる。五穀豊穣(ほうじょう)の祈りを込め、2頭の馬に乗った射手が3枚の的を射抜く。
氏子らでつくる室生神社流鏑馬保存会によると、源頼朝の石橋山挙兵の際に平家方に味方したとして領地没収、死罪とされた河村城(現在の山北町)城主、河村義秀が、鎌倉・鶴岡八幡宮で、流鏑馬の妙技を披露したことから罪を許されたという故事に由来する。
騎射は午後3時ごろ開始予定。前後する2頭の騎馬が神社前に設けられた340メートルの馬場を駆け抜ける。先導の騎乗者が軍扇を上げて露払いをし、2頭目の騎乗者が順に90センチ四方の的を射る。
同保存会は「2頭駆けで氏子が乗る流鏑馬は全国的にも珍しいと聞く。迫力ある騎射を見てほしい」と話している。
問い合わせは、町観光協会電話0465(75)2717。
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