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PC遠隔操作事件:再発防止へ検証を、報道も姿勢問われ/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2012年10月28日(日) 12:43

憎むべきは「真犯人」だ。犯行声明とみられるメールには、県警と横浜地検が謝罪した少年を含め、誤認逮捕された4人に「巻き込んですみません」と記されていた。だが、身体の拘束は解かれても心に深く刻まれた傷は消えない。大きく狂わされた人生を回復させることは容易ではない。

責めを負うべきはしかし、「真犯人」だけではない。

IPアドレスとアクセス記録というサイバー捜査の「伝家の宝刀」をよりどころに、県警、地検とも慎重さを欠いた捜査を続けていた。疑問が生じても立ち止まることなく放置し、「少年が犯人ではないかもしれない」という視点が欠けていた。とりわけ、少年の心の揺れに、より一層の注意が必要だった。ネット犯罪に捜査能力が追いついていないという側面に目を奪われがちだが、問題は捜査の基本を尽くしていなかったことだ。

予告された小学校への襲撃を防ぐことを優先し、少年との接触を急いだとも聞く。だが、人一人の身柄を拘束する逮捕権の行使はあまりに重い。不当に自由を奪い、人権を侵す誤認逮捕は究極の不正義だ。なぜ無実の人間が「自供」したのか。捜査過程の検証は再発防止の第一歩だ。

メディアもまた、問われている。捜査当局の発表に基づき逮捕を報じ、罪なき人を「容疑者」として社会に知らしめた。「何もやっていない」と容疑を否認する少年の供述を記事化してはいる。だが当時、少年に直接取材できない中で、他にどのような取材、報道ができたか。自問は続く。捜査当局の批判に終始するだけではなく、自らの姿勢も省みなければならない。

名誉を回復してほしい-。誤認逮捕の可能性が高まって以降、少年はそう語ったという。その訴えは、関わったすべての人に向けられている。

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