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PC遠隔操作事件:県警と地検、冤罪…揺らぐ信頼 技量不足や証拠の過信/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2012年10月28日(日) 12:09

県警と横浜地検が誤認逮捕を認め、捜査当局への信頼が大きく揺らぐ事態となった横浜市立小学校への襲撃予告事件。謝罪から1週間がたち、インターネットの知識・技量不足、「客観」証拠への過信、捜査の甘さなどが混在した末の冤罪(えんざい)だったことが浮き彫りになりつつある。

■「素人集団」

「技量不足だった。相手(真犯人)に負けてしまった」。誤認逮捕を謝罪した20日夜、県警幹部は悔しさをにじませた。

襲撃予告が市ホームページ(HP)に書き込まれた2日後の7月1日深夜、県警は否認する少年の逮捕に踏み切った。市HPのサーバーに残されたIPアドレス(識別番号)から少年のパソコン(PC)を割り出し、PCに市HPなどへのアクセス記録が残っていたことが決め手となった。

だが実際は「真犯人」のシナリオ通りだった。ネット掲示板のURL(ネット上の住所)をクリックするとPCが不正に操作される手口が使われていた。県警は、この手口の存在を知ってはいたが、第三者による犯行を見抜けなかった。

269文字の襲撃予告文が市HPに接続後、わずか2秒間で書き込まれていることも把握してはいた。だが「機械を使えば入力できる」と判断し、疑念を解消しないまま放置した。地検もIPアドレスやアクセス記録など目に見える“証拠”を過大評価し、2秒間で書き込むことができるか、少年に実演させるなどの裏付け捜査を怠った。「結局、警察も検察もサイバーの素人集団」。捜査関係者は自嘲気味に話す。

■慎重さ欠き

取り調べでも、まずさが目立つ。

少年の供述は任意聴取以降、揺れ続けた。本来、未成年の供述は成人に比べて変遷しやすく、より慎重な取り調べが求められる。だが、謝罪に訪れた県警と地検の幹部に対し、少年は「認めないと少年院に行くことになると言われた」「否認すると(取り調べが)長引くと言われた」と話すなど、不適切な取り調べがあった可能性が浮上している。

一方、地検が作成した自白調書も、少年が県警に提出した容疑を認める上申書と同じ内容だったことが判明。「県警の説明をうのみにせず、さまざまな角度から質問する基本を怠っていた」と捜査関係者。県警の捜査をチェックする役割を果たすことなく、むしろ不十分な捜査を追認した。

県警と地検はそれぞれ、捜査の経緯などを検証しており、県警は結果を公表する見通し。地検は「公表を検討する」としている。

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