地域にすみ着いた飼い主のいない猫を住民同士で世話してトラブルをなくす「地域猫」活動。生みの親の黒澤泰さん(60)が3月末で横浜市を定年退職し、今月から活動の場を県動物愛護協会(同市港北区)に移した。「困っている人を助けたい」との思いから約20年前に発案して以来、普及にまい進。今後も新たな舞台で「人と猫の共存」に力を注ぐ。
獣医師資格を持つ黒澤さんは1979年、横浜市役所に入庁。95年に磯子区保健所に異動となり、猫の鳴き声や臭いの苦情が連日寄せられる現状を知った。住民の苦悩は深刻で、ノイローゼとなり、