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「次世代の力へ期待」 20年の歴史に幕 多摩川さくらの会

社会 | 神奈川新聞 | 2017年4月2日(日) 02:00

ソメイヨシノは咲き始めたばかりだが、神代曙(じんだいあけぼの)などが満開の中で行われた「多摩川土手桜まつり」
ソメイヨシノは咲き始めたばかりだが、神代曙(じんだいあけぼの)などが満開の中で行われた「多摩川土手桜まつり」

 川崎市中原区の等々力緑地わきの多摩川堤防(等々力土手)に桜並木を植樹した「多摩川さくらの会」が1日、「多摩川土手桜まつり」を開き、会を解散した。同川の川崎側に桜並木を復活させたいと運動した同会は「次世代の新しい力が活動を続けてくれることを期待して」とおよそ20年の歴史に幕を閉じた。

 活動は、2007年1月にがんで亡くなった画家の兵頭(ひょうどう)寿美(すみ)子(こ)さんが「自室から眺める多摩川対岸(東京都)は毎春、見事な桜花の景観を見せる。右岸にもソメイヨシノの桜並木を」と中心になって1996年から始まった。地元市民らで「多摩川さくらの会」が結成され、桜植樹のための寄付を全国に募り、443人の善意で2000年2月に河津桜や大島桜、淡墨桜、荘川桜など12種45本を植樹した。

 草刈りなどの維持管理は「多摩川等々力土手のさくらを愛する会」(菅田木一会長)が引き継いだ。また、07年2月には同愛する会が、兵頭さんの念願のソメイヨシノ20本を地元小学校の協力で植えることができた。兵頭さんが亡くなった翌月のことだった。

 13種の桜は約500メートルの並木となり、毎年2~4月に順次、咲いている。「さくらの会」は、1930年に作曲された「櫻(さくら)の多摩川」の曲を“発掘”するなど、市内の他地区でも堤防に桜並木が復活するよう、アピールした。しかし、高齢化などで140人ほどいたメンバーも15人ほどになり、会の解散を決めたという。

 まつりにはメンバーなど約30人が参加し、新たに設置した銘板を紹介したり、「櫻の多摩川」を歌ったりした。

 
 

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