
鎌倉市内の沿岸部で、巨大地震と大津波に備える連続シンポジウム「そなえる鎌倉」が始まった。3回の地区別ワークショップで減災のあり方を探り、11月の最終回で各回の成果を集約。災害に強いまちづくりを考える。
鎌倉は南海トラフ沿いで巨大地震が発生した場合、国想定で最大10メートルの津波が押し寄せる。慶長型地震では同14・5メートル(県想定)と予測されている。
8月26日に開かれた初回は、材木座の住民が「命を救うコミュニティーづくり」について話し合った。過去の津波の記録から安全区域を色分けする「避難地形時間地図(逃げ地図)」を考案した日建設計の羽鳥達也さんを招き、効率的な避難ルートを探った。
ほか2回は「まちの再建計画づくり」「減災と景観のまちづくり」について話し合う。それぞれ、兵庫県立大学講師・山崎義人さん=地域・集落計画=、東京大学大学院教授・中井祐さん=景観学・土木公共デザイン=を招く。最終回で各講師がそれぞれのワークショップの成果をまとめて報告する。
市内の建築士らによる社団法人「ひと・まち・鎌倉ネットワーク」(熊倉洋介代表)が主催し、「わがまちの防災を市民同士で話し合ってほしい」としている。
各地区の参加者を募っている。先着順で無料。各回の日時、会場、定員は▽9月30日午後4~7時、満福寺(腰越2丁目)、30人▽10月21日同4~7時、由比ガ浜公会堂(由比ガ浜2丁目)、30人▽11月18日同2~5時、御成小学校体育館(御成町)、300人。
問い合わせは、シンポ運営事務局のくらもとたく建築計画室電話0467(24)5075。
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