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郷土自慢に活用して「追浜の歴史探訪」出版、本紙連載/横須賀

社会 | 神奈川新聞 | 2012年7月27日(金) 13:05

本紙掲載の「追浜の歴史探訪」を1冊の本にした青木猛さん
本紙掲載の「追浜の歴史探訪」を1冊の本にした青木猛さん

横須賀市追浜行政センター元館長の青木猛さん(61)=逗子市=が古代から昭和までの追浜の歴史をたどる「追浜の歴史探訪」(A4判、56ページ)を出版した。4月まで1年間50回にわたり本紙横須賀版に執筆した連載を収録。追浜は歴史上の重要な舞台になりながら体系的に知る刊行物に乏しく、明治以降は機密の多い軍事拠点、戦後も連合国軍に接収されベールに包まれていたこともあり、地元からも「本にして」と要望する声が多かった。

本は、連載の切り抜き記事を掲載順に構成。縄文時代の日本最古の貝塚の一つとされる「夏島貝塚」、雨乞いの祭事跡がほぼ完全に残る弥生~古墳時代の「なたぎり遺跡」などから古代をたどり、鎌倉時代の主要港だった関連から地元に残る源範頼の伝説を調べたり、古刹を訪ね歩いたりして中世、近世をたどっている。

かつては陸続きではなかった夏島を「コンパクトな近代博物館」と例え、黒船を率いたペリー一行が上陸していたことや、伊藤博文の明治憲法起草地だったこと、さらに砲台跡や地下壕の戦争遺構群も現地調査を繰り返してひもといた。

旧海軍の重要な拠点だった追浜は、予科練誕生の地であることや、航空機研究の先端技術が結集した海軍航空廠が置かれたことに触れ、第2次大戦時に本土決戦に備えた貝山の地下壕の迷路になった施設も現地調査を重ね詳しく伝えた。

昨年3月まで3年間、追浜行政センター館長を務めた青木さんは「私は郷土史家ではないが、郷土の歴史に誇りを持てることが、街づくりの原点との思いがある。地域を回り自分の目で調べていたら、地元でもいつの間にか追浜の歴史に詳しい人に見られるようになった」と照れ笑いする。

連載中、毎回載せる写真にもこだわり、同じ現場に5回足を運んだことも。800字に制限された原稿は10回見直した。途中、疲れて連載をやめたくなったこともあるというが、その都度、読者の声に励まされた。山北町の女性は「兄は横須賀の予科練に入隊し、終戦5カ月前に戦死した。青木さんの連載を読みずっと胸につかえていたものが取れた」と連絡してきたという。

「追浜には大型マンションも建設され、新たな故郷にする人たちも多い。自慢できる故郷になるよう、この本を活用してほしい」

神奈川新聞社刊。800冊発行。500円(税込み)。

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