
欧米諸国の博士号取得前後の若手研究者が、日本で2カ月間の研究生活を送るために来日している。14日夜には日本文化を紹介するイベントが葉山町の湘南国際村センターで開かれ、茶道や書道を体験した。研究者の“卵”たちは「日本の技術を習得したい」と張り切っている。
日本学術振興会と総合研究大学院大学(同町)が主催する「サマープログラム」の一環で、10回目。
欧米の若い研究者を日本に受け入れることで、各国との学術交流の促進や日本の教育機関の国際化を図ろうと毎年開催。これまで、合わせて約1080人が参加した。
今年は米国、英国、フランス、ドイツ、カナダから、20~40代の計109人が12日に来日。20日から2カ月間、国内各地の大学や研究機関、民間企業など計47の受け入れ機関で物理や工学、情報科学といった各専門分野の研究に当たる。
本格的な研究生活に入る前に日本の語学や文化を学ぶ準備期間を設けようと、イベントや県内での2泊3日のホームステイも企画。14日のイベントでは、地元のボランティアの協力で、茶道や折り紙、着物の着付け、書道をホームステイ先の家族らとともに楽しんだ。
大学院で火山学を専攻する英国人のアイオナ・マッキントッシュさん(25)の研究先は横須賀市の海洋研究開発機構(JAMSTEC)。「英国よりも設備が充実している」ことから、同機構での研究を希望したという。
米国から初来日したローレン・ジャロシャさん(25)は東北大学(仙台市)の理学博士の下で共同研究を進める予定で、「日本の技術を学び、太陽光パネルの開発などに生かしたい」と抱負を語った。
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