1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 国内最古級の洋館を復元へ、「ティボディエ邸」を資料館に/横須賀

国内最古級の洋館を復元へ、「ティボディエ邸」を資料館に/横須賀

社会 | 神奈川新聞 | 2012年5月1日(火) 15:11

ティボディエ邸の復元図(横須賀市教育委員会生涯学習課提供)
ティボディエ邸の復元図(横須賀市教育委員会生涯学習課提供)

明治以降、米海軍横須賀基地内にあり、2003年に解体された国内最古級の洋館「ティボディエ邸」を資料館として復元しようとする動きが市民の間で広がっている。22日、歴史を通し横須賀を活性化させようと集まった約40人の市民で「横須賀軍港資料館を作る市民の会」が発足した。

ティボディエ邸は、横須賀製鉄所の副首長として日本に造船技術を伝えたフランス人技師・ティボディエの官舎。1869(明治2)年ごろの起工といわれる木造平屋で、広さは約230平方メートル。壁はれんが造りで、木材を三角に組むトラス構造を取り入れている。

市自然・人文博物館の菊地勝広学芸員によると、同邸は西洋の建築技術が日本に導入された当時の姿を示す建物として、建築学史の上で高い価値があると評価されている。

戦後は同基地内の集会所として使用されていたが、老朽化が進んでいたことから2003年に解体。復元させることを前提とし、米軍が約3500万円の費用を負担して梁(はり)やれんが、礎石などの部材を旧市立坂本小学校(横須賀市坂本町)に運搬。市教育委員会が保存を続けている。

「他地域にはない横須賀の特色を生かしたい」。軍港都市として発展した歴史を紹介する資料館を建設し、市内外の人たちに横須賀への関心を高めてもらおうと活動を進める同会。

会長を務める歴史研究家の山本詔一さん(62)らメンバーは、保管が長期化しているこの遺産に着目。「横須賀の歴史を知らずして日本の歴史は語れない」と、日本の近代化の基盤を築いた横須賀製鉄所と深いつながりがあるティボディエ邸の復元を目指す。当面は資料館としてよみがえらせ、横須賀の新たな観光スポットとして定着させるのが狙いだ。

増改築を繰り返したため外観が大きく変わった同邸だが、なるべく建設当時に近い姿を再現し、黒船来航以降の歴史資料を室内で展示する構想でいる。だが、新たな部材の確保などで建設費だけでも2億円かかるとみられ、市は財政難から復元のめどがいまだ立てられない状態でいる。

担当者は「協力者が増えるのはありがたい」と同会の取り組みを歓迎。山本さんは「『横須賀でしか見られない』貴重な遺産をPRすればきっと集客にもつながる」と話し、復元に向けて広くカンパを募っていきたいとしている。

【】


「横須賀軍港資料館を作る市民の会」設立総会で、ティボディエ邸の解説をする山本さん=横須賀市日の出町
「横須賀軍港資料館を作る市民の会」設立総会で、ティボディエ邸の解説をする山本さん=横須賀市日の出町

横須賀製鉄所に関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング