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県暴力団排除条例の施行から1年、広がる民間包囲網/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2012年4月8日(日) 11:06

暴力団への利益供与などを禁じた県暴力団排除条例が昨年4月に施行されてから1年が経過した。県内の全33市町村でも同様の条例が今年4月までに整備され、民間企業などには同条例を後ろ盾に暴力団との関係を断とうとする動きも広がっている。

■「企業の責任」

「暴力団員、または関係のある人には車はお売りしません」。県内に約300店舗ある大手自動車販売店は今年1月から、顧客に対して「暴力団員ではない」などとする確認書の提出を求めている。

担当者は「暴力団が出入りしている店と見られれば顧客の信頼を失う。企業の責任として条例の趣旨に賛同し、今回の措置を取った」と話す。

昨年11月、出店できる海水浴場組合員の資格を指定暴力団稲川会系組長に与えたとして、条例に基づいて勧告を受けた「海の家」でも、新たな取り組みが進められている。

27カ所ある海水浴場の各組合が「暴力団に組合員の資格を与えない」などとする約款や規約などを整備。これにより、県が海水浴場全体ではなく、規約に反した「海の家」の許可を個別に取り消すことが可能になったという。

組合関係者は「かつて海の家は暴力団との付き合いがあるとのうわさもあったが、条例がバックにあることで断固拒否することができる」と語る。

また、県警は暴力団が質入れして資金源を得ることも考えられることから、県質屋組合連合会にも契約の約款に「暴力団排除」を盛り込むことなどを要請。一部の店舗では実施されているという。

■減少?潜在化?

県警暴力団対策課のまとめによると、県公安委員会による条例適用はこの1年間で9件あった。

暴力団の行事に使われると知りながら場所を提供したとして、飲食店などへの勧告が7件。20歳未満の少年を暴力団事務所に出入りさせていたとして、中止命令も2件出された。

暴力団員の数は減ってきている。同課によると、2011年末で把握している県内の暴力団員は、構成員数3080人。ピーク時の3970人から890人減少しているという。

県警は、民間などから暴力団員ではないかどうかとの照会に積極的に応じる方針だが、一方で懸念もある。県警幹部は「条例を逃れるために、偽装破門したり、あえて組員にしなかったりするなど、水面下での活動を強める恐れがある」と話す。資金源に窮した暴力団による事件がより先鋭化になる可能性もあり、全国の警察では民間人を保護する「身辺警戒員」の制度も整えている。

民事介入暴力の対策に詳しい菅友晴弁護士は「条例ができたからといって、ドラスチックに変化するわけではない。時間をかけて暴力団排除に取り組むことが大切」という。「条例の適用には情報が必要。何かあったらすぐに警察などに相談してほしい」と、条例を生かすためには市民の協力が不可欠と強調している。

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